テレワーク環境レポート

TELEWORK REPORT コロナ禍で働き方改革!
アンケート結果に見る
テレワークの導入
メリットとは?

イー・ステート・オンラインの社員にアンケートを取り、
テレワーク導入のメリット・デメリットをレポートします。

企業

TELEWORK 新型コロナウイルスの感染予防対策として
注目を集めるテレワーク

先行きの見えないコロナ禍において、3密(密閉、密集、密接)を避けつつ、企業活動を停滞させないこの働き方は、従業員の安全を守る有効な手段として、緊急事態宣言が解除された現在でも、多くの企業様が継続して実施しています。
しかし、その一方で、「本当にテレワークでこれまでと同じように仕事ができるのだろうか?」と、不確実なイメージから導入を躊躇されている企業様も多数いらっしゃいます。

イー・ステート・オンライン(以下ESO)では、昨年から「働き方改革」の一環として試験導入するなど、早期にテレワークを取り入れてきました。
コロナ禍をきっかけに4月より本格的な導入を行い、5ヶ月が経過した現在、実際にテレワークで業務を行うことに対し、どのような印象や感想を抱いているのかを調査するため、ESO社員158名を対象にアンケートを実施しました。

本記事では社内アンケートの結果から見えるテレワーク導入に関するメリットとデメリット、さらに今後テレワークを継続するにあたっての課題について考察を行います。

現在テレワークの導入を検討されていらっしゃる企業様にとって、少しでもご参考になれば幸いです。

ESOはAWSを使った
テレワーク環境

アンケート結果に入る前にESOのテレワーク環境についても軽く触れておきましょう。

ESOがテレワークに活用しているのはAmazonが提供するソリューションシステム「AWS(アマゾンワークスペース)」 です。 クラウドストレージサービスであるAWDをはじめ、その他、AWSの機能と並行してテレビ会議用の「GoogleMeet」 や、チャットツールの「ハングアウト」 を活用してテレワーク環境を構築しています。

アンケートに見る
テレワーク導入のメリット・デメリットとは

アンケートの対象となったのはESOの社員158名
内訳はESOの3つの主要部署であるコンサルティング・人材担当、クリエイティブ担当、ソリューション担当と、その他(情報システム、総務、人事、経理など)が対象です。

今回のアンケートでは、基本的に全数の結果を元に考察して行きます。

テレワーク環境における
総合的な満足度

まずはじめに「テレワーク環境における総合的な満足度」に関してのアンケート結果です。
「非常に満足」(17%)と「やや満足」(46%)が合わせて63%と全体の半数以上を占め、「やや不満」(12%)と「不満」(2%)を合わせた14%を大きく上回りました。
なお、部署ごとに見ると満足度の割合は異なり、下記の結果となりました。

主要部署の中で、最も満足度が高かったのは、顧客データを用いた分析や資料作成、メルマガ配信などを行う
ソリューション担当の91%で、不満が0%という驚きの結果に。

一方、もっとも満足度が低かったのは営業や人材事業を行うコンサルティング・人材担当でした。
しかし、こちらも満足61%が過半数を占めており、テレワークの実施は
全ての部署の社員に肯定的に受け入れられていることがわかりました。

満足度が高くなった(良かったと感じる)理由としては、以下のコメントが寄せられます。

印象的なのは「新型コロナウイルスに対する不安の低下」よりも、「通勤時のストレスがなくなった」や「睡眠時間が増えるなど、時間を有効利用できるようになった」といった、コロナとは関係のない、テレワークそのもののメリットを感じる社員の割合が多かったことです。

新型コロナウィルスの影響で「働き方改革」への機運が高まるというのも皮肉な話ですが、結果的に多くの社員がテレワークに対して、真剣に向き合うことができたのではないでしょうか。
満足した理由の中に「テレワークでも問題なく業務を行えることが分かった」というコメントが多かったことが、そのことを物語っていました。

テレワーク環境での
生産性

続いて「テレワーク環境での生産性について思うこと」の結果です。
「出勤時と変わらない」が単独ではもっとも多い34%で、「生産性があがった」(7%)と「生産性が少しあがった」(19%)を合わせた肯定的な意見が26%。「生産性が少し落ちた」(31%)と「生産性が少し落ちた」(9%)を合わせた否定的な意見が40%になりました。

肯定と否定の割合が「テレワーク環境における総合的な満足度」の結果と比例するかと思いきや、生産性の面では否定の意見が上回る結果になりました。

部署ごとの割合を見てみると、満足度でもっとも肯定意見が多かったソリューション担当以外は、
全ての部署で生産性が(少し)落ちたという厳しい結果になりました。

生産性が落ちた理由として、以下のようなコメントが寄せられています。

これらの意見から、生産性が落ちたと感じる理由として、大きく2つの問題があることがわかります。
他にも、契約書の調印や、伝票整理、紙を用いた一連の作業などはそのためだけに出社する必要があるなど、テレワークでは置き換えることが出来ない業務の存在も、生産性の低下につながりました。

作業環境の変化
1つ目はこれまでオフィスで行っていた業務を全て自宅に置き換えることで生まれる様々な不具合。すなわち【作業環境の変化】による生産性の低下です。
オフィスと自宅で環境が変わるのは何もパソコンやプリンタだけではありません。机や椅子が変わるだけでも、仕事がしづらくなるという人もいます。同居されている家族、特に小さな子供がいる環境では、なかなか業務に集中できないという意見もありました。
コミュニケーション
2つ目の問題は【コミュニケーションの難しさ】です。
普段ならすぐにやり取りできることも全てリモートソフトを介して行う必要があり、合意形成までに時間がかかるという問題が発生しています。
特に部署内だけでなく、クライアントとの打ち合わせや他部署との連携が多いコンサルティング・人材担当からは不満が続出しました。

課題はテレワークのデメリットをどう克服できるか

テレワークによってこれだけ生産性が低下しているという意見が出ているのにも関わらず、満足度が不満度を大きく上回った理由としては、シンプルに“テレワークによるメリットが、デメリットよりも大きい”ということがありますが、もう一つの理由として、“生産性を低下させている問題が永続的に続くものではなく、少しずつクリアされていく”という期待感を反映しているものと思われます。

実際にアンケートでもテレワーク環境を向上させるための具体的な要望が続々と挙がっています。

  • POINT 01SPEC
    パソコンなどの会社貸与の
    機材のスペック向上
  • POINT 02COMMUNICATION ENVIRONMENT
    通信環境の向上
  • POINT 03EQUIPMENT SUBSIDIES
    椅子などの備品を購入する費用の補助
  • POINT 04UTILITY CHARGES
    自宅作業により上がった光熱費の補助
  • POINT 05DEGITIZATION
    電子印など紙媒体からの移行
  • POINT 06IT TOOL
    AWS以外のITツールの導入

このように社員から提示された意見や要望に対して、会社側がどれだけ応えられるかが、今後のテレワークを継続していく中での課題となると考えられます。
ある社員のアンケートには、次のような非常に前向きなコメントもありました。

今後、テレワークは…?

最後に「今後もテレワークを継続してほしい? 継続する場合、どの程度の頻度がよい?」という質問の結果を見てみましょう。
「週1日以上」(53%)がもっとも多く、「週3日以上」(40%)がそれに続きました。
「月2・3日程度」で良いと答えたのはわずか7%で、
「テレワークは必要ない」と答えた社員はなんと0%でした。

この結果から、総合的な満足度について「不満」と挙げていた社員たちにとっても、今後もテレワークは必要であると考えていることがよくわかります。

LASTLY まとめ

テレワークに対して、予想していた以上にポジティブな反応が窺えたESOの社内アンケートですが、いかがだったしょうか?
コロナ禍をきっかけに、本格的にスタートしたテレワークでの業務ですが、いざ始まってみると、ウイルス感染リスクを下げること以外にも、様々なメリットがあることを社員全員が知ることが出来ました。
当然デメリットもありますが、社員と会社が協力し合うことで、少しずつ解消されていくだろうという期待感が、「テレワークは必要ない」という意見をゼロにしているものだと思われます。

そしてテレワークに対して肯定的な会社は、
私たちESOだけではありません。

「公益財団法人日本生産性本部」が7月6日~7日に20歳以上の雇用者1,100名を対象に行ったアンケート調査において、テレワークに対する満足度は70%を超えており、コロナ禍収束後もテレワークを行いたいという意向は75%を超える結果になっています。
肯定的な意見の数値は5月に実施された同じアンケートからいずれもアップしており、テレワークによる業務は、日々より良い方向へと進化していることが窺えます。

先行き不明のコロナ禍で、テレワークが当たり前の社会になりつつあります。
今テレワークに対してネガティブに捉えられている企業様にとって、今回のアンケートが導入を検討する一つにきっかけになれば幸いです。

最後になりましたが、新型コロナウイルスの1日も早い終息をお祈りしています。